2005-09-12

愛・地球博 ちまきの採点表

会場内外の乗り物

リニモ(乗ったぞ) 会場アクセス
かなり昔から名古屋市内で実証実験を行っていた浮上式リニアモーター電車。万博を通してこの技術を海外に売り込もうと言う目的から、万博の交通手段に採用された。その点では大成功で、引き合い多数。とても静かだが横揺れが少々あり、加減速はかなり強くて、思っていたよりも乗り心地は良くない。詰め込み過ぎると浮上出来なくなって、運行不能になるトラブルが続出した。でも、とにかく静かで、あれだけのスピード(100km/h)を音もなく通り過ぎるのがすごい。
駐車場シャトルバス(乗ったぞ) 会場アクセス
この規模のイベントでパーク&ライドを実践すべく導入されたバス。この地方の観光バスが総動員されたおかげで、仲間内でバス旅行を企画しようとしたら、バスの手配が出来なかったぞ。コースによっては路線バスの車両も大量投入されていたみたい。駐車場が車1台毎に3,000円で、10人までならバスはタダ。駐車料金を精算機に入れると、コイン大のICタグが出て来て、そのタグに人数が記録されていた。バスに乗車時に係員にタグを渡して人数チェックをする仕組みに。電車賃を考えるとかなりのリーズナブルで当初はよく利用したが、8月に入ると帰りの便が大混雑する様になり、9月に入ると駐車場が常に満車になる様になってしまった。結局ここでも早い者勝ちの世界なのね。試みとしてはとても面白く、成功だったんじゃないかな?
モリゾーゴンドラ(乗ったぞ) 会場間・無料
発車時に急加速し、到着時に急減速する様子がとてもスリリング。途中で曲がり角があると言うのも面白い。都合10分間の乗車で結構眺めがよく、こんな乗り物がタダなんてのはとてもありがたかった。窓に液晶が仕込んであって途中2分間外が見えなくなるのも愛嬌のうち? ただ、足許に広がる森が、結構立ち枯れが多く、山が荒れ放題になっているんだなと言うのもよくわかった。
FCHV(乗ったぞ) 会場間・無料
燃料電池+蓄電池のハイブリットバス。水素供給システムの実証実験の一環だったと言うのはバックヤードツアーで知った。もっとその事を宣伝すればいいのに。10分の乗車中「ケロケ郎」と言うビデオが上映される。ケロケ郎は電動車は音が静かだと言っていたが、残念ながら車の騒音の大半はタイヤの音なのだよ。新技術なのに全くトラブルなく運用されたと言うのはすごいが、ただ、エンジンをモーターに置き換えるタイプの電動車は、単なるつなぎ技術に過ぎず(ダイレクトドライブモーターが本流になる)、そう言った意味では今回の成功は将来の電動車の礎にはならないだろう。いつ乗ってもガラガラだったのは、宣伝不足のせいなのか、停留所の場所が悪かったからなのか?
IMTS(乗ったぞ) 会場内・1乗車200円
地面に磁石を埋め込んだ専用道路を、複数の車両で隊列を組んで、自動運転されるLNGバス。車体はハイテクチックなデザインだったが、実態はごく普通のバスだった(燃料はLNGだったけど)。200円と言う安さは魅力だったが、単線なためにダイヤにかなりの余裕を持たせてある上に、速度がとても遅い(25km/h)ため、所要時間が徒歩の移動と大差なく、「乗ったら楽出来る」と言う程度のものだった。運転席にモリゾーが座っているのはグー。速度が遅いためか、ギアを変える余裕がないらしく、常にエンジンをうならせながら走っていて、グローバルループ上からも「あ、IMTSが走って行くよ」とわかるほど。手動運転ではかなりのスピードが出るので、速度が遅いのは隊列走行制御ソフトの都合だったみたいだ。しかも、その隊列走行制御ソフトの完成度がとても低く、運行不能になるトラブルが頻発し、しょっちゅう運休した。トヨタの弱点が見事に露呈してしまったと言う感じの乗り物だった。
キッコロゴンドラ(乗ったぞ) 会場内・1乗車600円
モリゾーゴンドラの長久手会場内版。加減速はやっぱりスリリング。眺めがとてもいい事と、南北移動が5分で出来る早さが魅力的だが、600円は高い。
グローバルトラム(乗っていないぞ) 会場内・1区間(半周)500円
電動車+客車2両の3両編成の乗り物で、グローバルループ上を時計回りでぐるぐる回っていた。車体が大きくなく、徒歩と同じスピードなので、木製のループを走行するのに不都合はないと判断したらしいが、たった半月でグローバルループがボコボコに壊れてしまい、慌てて補強するハメに。その補強の結果がループ中央の黄色い舗装となった。その舗装もやがてボコボコになり、乗り心地はとても悪いらしい。半周500円は高いが、バッチリと案内してくれるので、移動手段としてではなく、ガイトツアーのつもりで乗車すると楽しめるらしい。トラムの前を警棒持った人が歩きながら人払いする様子に「ああ、自動車の黎明期に同じ様な話があったな」と思い出すのと同時に、「ええぃ、うっとうしい」と思う事もしばしばだった。
自転車タクシー(乗っていないぞ) 会場内・1区間(約1/4周)300円
東アジアでよく見かけるリキシャの日本版。グローバルループ上を時計回りでぐるぐる回っていた。歩くのよりもちょっとだけ早い。大都市で営業運転出来ないかと思った連中が、万博でデモンストレーションしようと言う事になり、運用に至ったらしい。究極のエコエコ交通機関だが、国土交通省が認可をかたくなに拒んでいるらしい。電動アシスト車らしいが、暑い中を懸命にこいでくれる運転手はすごいと思う。それなのに観光案内もバッチリだし、やたらと愛想がよくてサービス精神旺盛。これで300円なら安いかも。ただ、停留所でしか乗り降り出来ないので、不便だと思った。
電動カート(乗っていないぞ) 会場内・無料
足の悪い人のために運行されている4人(?)乗りの電動カート。主に遊びと参加ゾーンでよく見かけた。空いている車両を見つけたら、声をかければ無料で乗車出来、目的地まで連れて行ってくれる。足の悪い人限定のはずなのだが、普通の家族連れがよく乗っていた。かなりの良サービスなのに、存在がほとんど知られていないのはどうしてなのだろう?