■●社会保険
元気に働いてもらうための保険
サイト目次を飛ばして本文へ



●社会保険
元気に働いてもらうための保険

 労働者は自分の労働力を切り売りする事によってお金を得ています。世の中、建前上は労働者と使う側は対等にはなっていますが、実情としては労働者は生活して行くのに足りるぎりぎりの金額で使われているのがほとんどです。そのために、そうそう貯金ができるものではありません。本人や家族の誰かが突然病気にかかると、その急な出費に耐えられなかったりしますし、会社で決められた定年が来ると、まだまだ働ける体だったとしても会社を去らねばならず、生活の糧がなくなってしまってしまいます。
 国が栄える基本である労働者の生活の安定のために、その様な状況をみんなで助け合う何かのしかけが必要だとの事で、国は健康保険の制度と厚生年金の制度を作って運営しています。
「人を雇うからには、最低でもこの位の福利厚生はしてあげなさいよ」との事で、会社は必ず健康保険と厚生年金(両方合わせて「社会保険」)に入らなければならず、保険料の半額を会社が負担してあげなければならないと、法律で定められています(法定福利)。条件に当てはまる限りは、会社には社会保険入る入らないの自由がありません。

 募集をかけるにしても、応募して来る方はその会社が労働保険や社会保険に加入しているかどうかは、重要視しています。特に、厚生年金の有無を見て会社の格付けをしています。
 厚生年金は、会社の保険料の負担がとても大きく重荷にさえなります。しかし、これも人件費のうちと考えて割り切れる様になれるほどの状態を目標にして、会社を成長させて行っていただければと思います。

 健康保険も厚生年金も、どちらも資本を持たない労働者のための保険として作られたので、自営業の人が入る国民健康保険や国民年金と比べると、どちらも保険金の払いがよくなっています。
 保険料については、健康保険と国保については、住んでいる場所や扶養の人数によりけりで、どちらが安いかは一概には言えません。厚生年金と国民年金とでは、ほとんどの場合が厚生年金の方が高額になります。

 ある程度の歳の方には、健康保険も厚生年金も、かさむ医者代や将来への不安に対する大変心強い味方となり、それだけ仕事に集中できる様になります。若い人は、目先の事しか考える事ができない人がとても多いのですが、そこは人生の先輩として、給料から天引きする時にでも、健康のありがたさや年金の大切さを語っていただければと思います。



吉田社会保険労務士事務所 (c) NYAN@chimaki-tei 2001/2015
お問い合わせ先