年金について語る時、この40歳前後の人達が話題に上る事はほとんどありません。
世代的には、貧乏だった頃の日本を知る最後の世代になります。一方で、バブル絶頂期に若者時代を過ごし、一番美味しい思いをした世代でもあります。
そのため、この世代が今でも一番消費活動が激しい世代となっているのです。
例えば…
この様な人達は、お金を使う事でしか自己表現をする事が出来ません。
「消費は美徳」とされ、この世代の人達はお金を使う事がなによりよい事だと教えられて育って来ました。まさに資本主義の申し子と言えるでしょう。
しかし、一度覚えてしまったゼイタクは、なかなか改める事が出来ないものです。
生活レベルが落ちるのを嫌って結婚を見送ったり、子供を作らなかったりする人も大勢います。
「年金は月々30万円はもらえると思っていたのに、人から『せいぜい15万円だよ』と言われてショックを受けた」
こんな言葉を聞いた事がありますが、年金制度をどう頑張って改革しようとも、月々30万円なんてハイレベルな年金給付の実現は不可能です。
老後に月30万円な生活がしたいのなら、今、懸命に節制して、たくさん貯金をしなければなりません。今、使うお金を減らしたくないのなら、老後は月10万円や15万円で生活をしなければなりません。いいとこ取りは出来ないのです。
現代の日本人は、40年間働いて20年間の老後を送ります。もしも現役時代と老後とを同じ生活レベルにしたいのであれば、収入の1/3(金利で倍に増える事を期待したとしても1/5)を老後資金に回さなければならない事になるのです。
この世代の人達は、まずは「足るを知る」とはどう言う事なのかを理解する必要があり、年金について考えるのは、それから後の事になります。
もしもあなたが「犬を飼いたい」と思い立ったなら、ペットショップで血統書付の犬を買い求めますか? それとも保健所へ行って子犬を引き取りますか?
扱うテーマが「年金」と言う制度と法律に関するものではあるのですが、概念的な部分を取り上げるため、どうしても厳密さや正確さに欠ける傾向にあります。ですから、何かの判断の参考にする場合や手続きを行う時は、必ず別の情報源でも確かめて下さい。このページの記事により損害が発生しても、補償は一切いたしませんので、あらかじめご了承ください。