明治に入ると、現在の年金制度の原形となる、恩給制度がスタートしました。1875年に海軍、1876年に陸軍、1884年に官吏(国家公務員)の恩給制度が創設されています。
これらの職業には定年があるので、老後の心配をせずに心おきなく働いてもらうために、福利厚生として恩給制度を用意する必要がありました。
福利厚生と言えば聞こえがいいのですが、要は
と言う意図のものでした。
これらの過酷な職業には、手厚い福利厚生が必要だったのですね。
これらの恩給制度は人件費の延長として考えられたので、保険料を集める事もなく、国民からの税金でまかなわれました。全国民に対して恩給の給付を受ける人が少なかったので、税方式でも問題なく運用出来ました。
恩給制度は「税方式」「賦課方式」「福祉システム」でスタートしたと言う事になります。
会社員は企業戦士として日々戦っているので、「心おきなく戦って来い」と言うのは、現在の厚生年金にも通じる所があります。
扱うテーマが「年金」と言う制度と法律に関するものではあるのですが、概念的な部分を取り上げるため、どうしても厳密さや正確さに欠ける傾向にあります。ですから、何かの判断の参考にする場合や手続きを行う時は、必ず別の情報源でも確かめて下さい。このページの記事により損害が発生しても、補償は一切いたしませんので、あらかじめご了承ください。