保険とは簡単に言うと、
と言うものです。
保険金をもらうためには、「保険料を払っている」事と「事故があった」事のふたつが必ず揃わなければなりません。
日本の年金は保険システムを採用しているので、年金でも「保険料を払っている」事と「事故があった」事が支給に先立って審査されます。
保険料を払わないと年金がもらえないと言う事は、皆さんも直感的に理解出来るのではないかと思います。一方、事故を起こさないと年金がもらえないと言う事については、ピンと来ない人がほとんどなのではないでしょうか?
火災保険なら家が燃えてしまった、自動車保険なら交通事故に遭った、ガン保険ならガンにかかってしまった、生命保険なら死んでしまった、地震保険なら地震で家が崩れ落ちた、旅行保険なら旅先で置き引きに遭った、書留なら郵便が紛失した…
事故でこうむった損害を補償してくれるのが保険なのですから、事故がなければ保険金は支給されません。
では、年金の保険事故って、何なのでしょう?
「働けなくなってしまった時に備えて、かけておく保険」これが年金です。
年金は、所得の喪失を補償するための保険です。「何かの理由で働けなくなり、生活のための収入が断たれてしまった」と言う保険事故をカバーします。
具体的には、こんな事故が当てはまります。
これらの事故に見舞われると、収入の道が断たれて生活が出来なくなってしまいます。そんな時に生活費を出してくれるのが年金なのです。
年金は老後のためだけのものであると思い込んでいる人が時々いるのですが、そうではありません。老後だけではなく、障害者になってしまった時も、死んでしまった時も、同じ年金制度から生活費が支給されるのです。
もし万が一突然の事故や病気で障害者になってしまった場合、障害年金は非常に力強い支えになります。
もし子供が生まれたのなら、万が一の時には遺族年金があると言う事が、どれだけ安心につながるか計り知れません。
「事故」の熟語の真ん中にレ点を入れてみましょう。「故に事あり」と読める様になります。「突発的な不幸な出来事」だけが事故ではない、と言う事なんですね。
扱うテーマが「年金」と言う制度と法律に関するものではあるのですが、概念的な部分を取り上げるため、どうしても厳密さや正確さに欠ける傾向にあります。ですから、何かの判断の参考にする場合や手続きを行う時は、必ず別の情報源でも確かめて下さい。このページの記事により損害が発生しても、補償は一切いたしませんので、あらかじめご了承ください。