■年金講座 年金は本当に破綻するの?
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年金は本当に破綻するの?〜若者のための年金講座

第12章 年金は本当に破綻するの?

あとがきに換えて

 読者の皆さんに年金の基本について知ってもらってから、自分で判断してもらおうと言う編集方針から、メルマガのタイトルに反して、年金が破綻するのかどうかと言う事についてはあえて触れて来ませんでした。しかし、そう言った手法に、読者の中には「それは反則だろ」と思う方もいるかも知れません。

 そこで、私が考える所の破綻の可能性について綴っておきます。

 私は、年金が破綻する事は決してないだろうと考えています。制度として成熟し、老人達は生活費として年金を当てにする様になっています。そんな中で「もうダメです、払えません」なんて事になったら、その時あなたはどう思いますか?
 国民全員が怒り出しますよね。そうなると、クーデターが起きます。
 国がひっくり返る事態は政府も絶対に避けるはずですから、年金が当てに出来なくなるとかもらえなくなるとか言う事態は、絶対に避けるはずでしょう。(たとえ年金と言う形でなくなるとしても、老後を暮らすための何らかの制度が作られて、引き継がれるはずです)
 だから「今の日本国がある限りは、年金が破綻する事は決してないだろう」と思うのです。

 一方、今の政府がなくなっちゃう可能性は、あるかも知れない、とも思います。
 年金に限らず、今の国の財政は目茶苦茶です。このまま借金は増え続け、国自身が破綻してしまう可能性はあるかも知れません。(案外、年金財政が、その引き金を引いたりして)
 そうなると、政変が起こるかも知れません。起こらなくても、日本国の経済は壊滅でしょう。
「年金は当てに出来ないから」と、他の金融商品でせっせと老後の備えをしていたとしても、国が破産してしまえばあらゆる金融商品が駄目になってしまいます。それでは、年金を払っていた場合と結局は同じです。
 ですから、年金を捨てて他の金融商品に走るのはどうかな、と私は思います。

 人よりも賢くて一歩抜きん出たい人は、色々考えればいいと思いますが、多数派が一斉に困窮して立ち行かなくなる事態と言うのは、ちょっと考えにくいです。ですから、一般人としてへーへーぼんぼんに年金を払い続けていれば、取りあえずババは引かないのではないでしょうか?
 それよりも、(金持ちはいいとしても)普通の人であれば、年金を払わないでいる事のリスクの方が、よほど大きいと思います。

免責

 このページは2004年7月〜2005年2月に配信したメルマガを再構成したものです。時間の経過とともに、文中の数字にはズレが生じており、また、制度や世情にも変化が生じている可能性がある事を、あらかじめ御了承下さい。
 扱うテーマが「年金」と言う制度と法律に関するものではあるのですが、概念的な部分を取り上げるため、どうしても厳密さや正確さに欠ける傾向にあります。ですから、何かの判断の参考にする場合や手続きを行う時は、必ず別の情報源でも確かめて下さい。このページの記事により損害が発生しても、補償は一切いたしませんので、あらかじめご了承ください。



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