2004-01-16

街道歩きに必要なもの

地図

 まずは、地図がない事には何も始まりません。とりあえずは、歩きたい街道の地図を探します。
 100年以上も前の道は、すでに痕跡が怪しくなっていたり消失していたりします。地図があってさえも、街道をたどるのが困難な場合もあります。地図の善し悪しで街道歩きが決まると思って間違いありません。

 私の場合は、東海道はJR東海のイベント用のルートマップを、中山道と北国西街道は学研の「中山道の歩き方」を利用しました。下街道については、何度も何度も図書館や現地に通い、自分で地図を作成しました。

プラン

 1日に何kmを歩くかと言う事ですが、これは各個人によってまちまちです。ひとつ言える事は「無理しない範囲で、がんばってみる」と言う事でしょうか?
 ウォーキング初体験の頃に、10km位から始めてみて、自分のペースや限界がどの程度なのか確かめながら、徐々に増やして行けばいいでしょう。

 参考までに、私の場合は、平地でだいたい時速3km、峠越えで時速2km位になります。1日15kmから20km位を目安に(25km位を上限に)交通機関のアクセスと相談しながら、1日の距離を決めています。
 1日40kmは当たり前と言うつわものとも何人か出会いましたが、私にはそれは無理です。また、親と一緒に歩く時は10km程度を目安にしています。
「何日目はここまで」とあらかじめ決めておいても、思いの他歩けてしまった日がある一方で、アクシデントで途中で打ち切る事もあり、計画通りに行くものではありません。常に「その日の行程はその日の朝に決める。次回の予定はその日が終わるまでは決めない」と言った感じになっています。

持ち物

 持ち物は、なるべく楽に歩ける様にできるだけ軽装になる様に工夫し、なおかつ万が一の事を考えて装備します。

 運動靴と言うか、スニーカー類である事は必須ですが、どんなグレードのどんな靴でなければならないと言う事は関係ない様です。それよりも「履き慣れたもの」である事の方がはるかに重要です。
 おろしたての靴を使うのはご法度。足と靴がフィットしており、履き慣れていればOKです。
 靴の中にすき間があるとか、クッションが薄くて地面の衝撃で足が痛いとかの場合は、靴下を何枚も重ね着するとよいです。
リュック
 荷物をぶら下げて長時間歩くなんて、とても大変なので、背負ってしまいましょう。
 小物入れ程度の小さく軽いリュックがよいです。
地図
 私は、コピーしたものを折り畳んで胸ポケットの中へ入れています。
帽子
 これがないと夏場は疲労度が3倍増しになり、危険です。
 風に飛ばされない様に、ゴムひもクリップで服の襟に止めてしまうといいです。
タオル
 夏場に屋外で仕事をしたりスポーツしたりする人の必須アイテムです。
 首にかけてうなじを直射日光から保護する事により、体温の上昇を抑えます。
 何かと色々使えるアイテムなので、2〜3本持って行くと便利です。
水筒
 水筒かペットボトルか、その時の気まぐれで持って行くものは変わりますが、私は常に1〜2リットル程度の水を持参しています。
 街道筋ではたいてい自販機があって飲料は調達可能なのですが、それでも水を持参していると心強いです。
 峠越えの時に、水筒から得た水の一杯で命拾いした事があります。
非常食
 カロリーメイトや飴やチョコレートなど、何かひとつあれば心強いです。
 遭難した時にはもちろん、道中に飲食店に巡り合えなかった時にも助かります。
雨具
 私は基本的に雨の日は歩かないので、ほとんど持って行く事はないのですが、天気予報が怪しげな時には合羽を持参する事があります。
 傘で道中しのいだ事もあるのですが、大変でした。しかし、何もないよりかははるかにマシですので、小さな折畳傘をリュックの底にしのばせておくといいかも知れません。
 雨合羽は防寒具としても使えます。
筆記用具
 旅の記録に、プチメモ帳と鉛筆を。
 私は歩いている時の雰囲気を感じる感性を大切にしたいので、記録は一切取ってなく、持ち歩いていないのですが、どこのサイトでも筆記用具を必須アイテムに挙げているみたいです。
カメラ
 旅の記録に、カメラを。
 私はこれもなくてもよいと思いますが、どこのサイトも必須アイテムとして挙げています。デジカメの場合は予備電池も必要かと。
服装
 服装は、脱ぎ着できる様に工夫するとよいです。予想以上に寒かったり暑かったりする事があります。

心構え

あいさつをする

 街道は時には普通の住宅街の中を通っていたりします。日常の暮らしの中によそ者が踏み入るのですから、相手に自分達は不審者ではない事を知らせなければなりません。
 行き交うお仲間だけではなく、出会う全ての人に「おはようございます」「こんにちは」等とあいさつをして行きましょう。

中止する勇気を持つ

 私達が街道を歩くのには、別に使命があるわけではないので、無理は禁物です。
 道に迷ったり、時間が足りなかったり、天候が怪しかったり、足や体の調子がおもわしくない時は、無理をして泥沼にはまる前に、ウォーキングを中止する勇気を持つ様にして下さい。引き返したり、タクシーを呼んだり、時にはそうする必要があると言う事を常に念頭に置いておきましょう。

交通手段

 車で現地に行ってしまうと、歩いた後でその車を取りに戻らなければならなくなり、それが結構プラン作りの足かせになってしまいます。それに、でろでろに疲れた後での運転は、やっぱり避けたいものです。(車の中で寝泊まりしながら街道制覇を目指すのであれば、別ですが)
 と言う事で、交通手段は鉄道に限ります。

 毎週の事ともなると、切符代もかなりなものになってしまいます。そこで、安い切符を工夫したり、遠出の時には宿泊も念頭に置く必要が出て来ます。
 私の場合は、名古屋近郊であれば「青空フリーパス」を、それより遠方であれば「青春18きっぷ」を活用して、交通費を安くあげる様にしています。

 街道が鉄道に絡んでいる場所はいいのですが、街道と鉄道とが離れてしまっている場所はバスを活用する事になってしまいます。
 バスともなると路線や時刻表の入手がかなり困難です。インターネットで懸命に調べたり、町役場へ電話してみたりする必要も出て来ます。