2003-04-18

街道歩きのここが醍醐味

 健康のためには運動しなければならないと言う事は、誰でもわかっている事だと思います。でも、中には運動音痴な人もいますし、きっかけがつかめない人もいるでしょう。
 そもそも、なぜ運動しなければ健康が保てなくなってしまったのかと言うと、現代人は決定的に歩く距離が少なくなってしまったからなのです。それを、スポーツなどで補ってあげる必要がある、と言う事なのでしょう。
 スポーツが苦手な人でも、できる運動があります。それは「歩く事」です。よほどの例外がない限り、誰にでもできる運動です。でも、これが続けるとなると、なかなか難しい。
 毎日の通勤で、歩く習慣を身につけるのが一番ベストです。通勤に使う交通機関を少し見直して、片道20〜30分ほど歩く様にすると、習慣づけに結びつけやすいです。では、通勤していない人や、通勤経路でちょうどいい歩き場所に恵まれない人はどうするかと言うと、毎朝の散歩と言う事になるでしょうか? 犬がいる家庭では、犬とともに散歩するのがいいかと思います。家族に犬がいない家庭では、誰か共に歩く人がいればいいのですが、必ずしもそうは上手くは行かないでしょう。ならば、一人で歩く事になるのでしょうか? コースはご近所でしょうか? 毎日同じコースでは今ひとつ面白みに欠けてしまいます。
 散歩は、毎日の習慣づけに成功すれば続くのですが、そこに至るまでが大変に難しいです。

 一人だから? 近所だから? 同じコースだから? その辺が面白みに欠けるので、散歩はなかなか習慣づけされにくいのでしょう。
 ならば、コースを毎回変えればいいのです。近所で代わり映えしない風景が面白くないのなら、遠出をすればいいのです。
 そう言う観点から言うと、鉄道会社が毎週主催するウォーキング大会に参加するのが、とてもいいのです。でも、皆勤賞とか多数回参加ありがとうで賞とかあっても、「今日はまぁいいか。お休みにしよ。来週行けばいいもん」になってしまいがちだったりもします。
 ウォーキング大会よりも、動機づけが強ければいいのではないか? その答えが「街道歩き」なのです。遠出をして毎回違うコースを歩くと言うのはもちろんの事、積み重ねがありゴールがあるのが、強い動機づけになります。しかも、誰かが主催するものではなくて自分で日程を決めれるので、「1回休んじゃったから、皆勤がフイかぁ、もういいか」がありません。

 街道歩きには、副作用として「歴史に触れる旅」と言う醍醐味も備わっています。
 普段、車での移動に慣れてしまっている私達ですが、時速4kmでの移動では大変色々なものが目に飛び込んできます。丸一日、ただ歩くだけなので、頭が暇してしまって色々な事をいっぱい考える様になり、路上観察に気が向く様になります。
 神社・仏閣・資料館に土地土地の食べ物、色々な説明板など、見て体験するもの全てに歴史があるわけで、興味が向く様になります。学校の授業では歴史が一番嫌いだった私ですらそうでした。そうなるともう、時速3kmとか2kmとかの移動になってしまいます。

 これだけでも動機づけが充分強いのですが、もうひと味、何かをつけ加えてみましょう。「積み重ね感」や「ゴール目指している感」を増幅させるために、何かしてみるといい様です。
 私は、宿場の写真を必ず撮る様にしています。東海道ではスタンプラリーができる様で、多くの人が挑戦しているみたいです。街道沿いにある郵便局の消印を集めている人もいました。紀行文をまとめると言うのも定番でしょう。

 皆さんも是非、街道歩きで何かを見つけて下さい。