2003-08-04

中山道てくてく紀行 7日目

H14.06/08 薮原→平沢

鳥居峠越えハイキング

 この日は、JR東海さわやかウォーキングへの参加としてこのルートを歩きました。
 老人の参加の多いイベントでもあり、鳥井峠越えでもあるので、距離はとても短めです。

 特別あつらえの臨時列車で到着した薮原駅では、いつものさわやかウォーキングのてんやわんやが早速始まっていました。普段は人影も全くない駅に、ひとつの列車だけで何百人と降りるのですから、駅の施設が追いつきません。
 長蛇の列に並んでトイレを済ませ、人だかりの中央にいるJR職員からルートマップを受け取り、ひとしきり今日のルートを確認したら、三々五々に出発となります。最初のうちは大群で列を作って歩くのでマップは必要ないのですが、後半になると列もまばらになるので、ないと困るアイテムです。

 薮原宿を過ぎると、早速坂道が始まります。思わず「何じゃこりゃ」と口に出してしまうほどの勾配だったのですが、そう口に出してしまった辺りが、今回のルートの峠越えの意味が全くわかっていなかった証拠。道はやがて舗装でなくなり、おそらく砂防ダムのために整備されたであろう道の終点からは、これは見事なつづら折りになっていて、人の列ははるか頭上につながっていました。JR謹製のルートマップも、「中山道の歩き方」でも、そんな細かいデティールまでは表現していないので、本当にこの山道でいいのだろうかと疑ってしまいました。
 でも、周囲の皆が次々とそのつづら折りを登って行くので、間違いはないのでしょう。一服を済ませてから、私もアタック開始です。

 JR東海のさわやかウォーキングは、こう言うのが多いです。街歩きなコースも多いのですが、元々山歩きを楽しんでもらうために始まった企画ですから。
 ですから今回は、街道歩きなんかじゃなくて、すっかりそのまま山歩きです。山歩きなら毎度の事なのですが、街道歩きとしてこの様な山歩きを経験するのは、東海道の日本坂以来でしょうか?

 途中で道は二股に別れ、半分位の人が左へそれる道へ登って行きます。何だろうと思ってついて行ってみると、そこは円山公園。公園と言っても平らに整地されて休憩施設があるだけの場所なのですが、そのまま歩いて行くと御岳山遥拝所に出ました。でも、森がうっそうと茂るばかりで、御岳山なんてとてもじゃないけど見えません。
 そこから街道へ復旧しますが、もう道は平たんになっていて登り切った模様。「中山道の歩き方」の地図ではこの先は通行困難となっているものの、ヤブ深いだけで歩けそうな気配がありました。しかし、今回はさわやかウォーキングで来ているのですからJRのマップの通りに明治新道を歩きます。

 峠は切り通しになっていました。峠を過ぎると、道は再び山道になります。階段あり、沢渡りありの、山歩き。でも、木陰の下の土の地面を歩くと言うのは、やっぱりかなり楽です。
 あまりの通行人の多さにびっくりしたモグラが、どちらへ避難したらいいのかわからずに、道の真ん中で立ちすくんでいました。そのモグラを道端へ避難させてやります。この道は普段はよっぽど静かなのでしょう。
 鳥井峠の奈良井側は、だらだらとした坂道が延々と続いています。この峠は、逆からたどっていたら辛かったかも、です。

 山を降りきると、つづら折りになっている車道をまっすぐに突っ切り、階段を降りるとそこはもう奈良井宿でした。
 奈良井宿は、さわやかウォーキングの人達と、観光バスで乗りつけた人達とが入り混じり、大変な混雑になっていました。漆器の大安売りをしている店で、普段使い用にお椀を何点か買って、奈良井宿を散策しました。

<昼食>
 時間的にはお昼を少し過ぎた頃でした。しかし、どこを見ても「本日は終了しました」の看板ばかりで、食事ができません。せんべえや五瓶餅の様な食事にならない食料なら手に入るのですが…。がんばって1軒だけまだやっているそば屋を見つけ、並びました。私の次の人まででオーダーはストップ。そんな私も1時間半ほど待たされて、ようやく食事にありつけました。味は、…多分大変に美味しかったのだと思います。あまりの事だったので、よく覚えていません。ただ、覚えているのは、とても高価で身分不相応だった、と言う事でしょうか。

 奈良井駅を過ぎてからの通行不能部分は、JR謹製マップも「中山道の歩き方」の地図も同一のう回路を示していたので、その通りに歩きました。しかし、奈良井川橋を過ぎてからは、さわやかウォーキングのルートは奈良井川沿いの遊歩道を歩く様になってました。でも、国道がそのまま中山道ルートなので、国道の方を通りました。
 1kmほど行くと、国道をそれて平沢に入るのですが、ここで道に迷いました。平沢の升形がよくわからないのです。
 すでに、かなりお疲れだったので、探索はあきらめ、メインストリートをそのまま行く事にしました。ここがまたすごい人出で、漆器の露店もたくさん出ており、さながらお祭り状態です。もしかしたら、本当にお祭りだったのかも知れません。

 いつもより距離が半分なのに、お疲れ度はいつも以上でした。ようやく木曽平沢駅に到着。ゴールには遅刻してしまいましたが、お情けで参加賞をいただき、帰途に就きました。

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