中山道てくてく紀行　17日目

H14.08/03　洗馬→下諏訪

延々と続く上り坂

　前回の事があるので、寝ないで電車乗ってたら、眠いの何のって。でも、今回は無事に洗馬駅で降りる事ができました。
　先回来たばかりの洗馬宿。先回たどった追分までの道を行きます。そこから善光寺街道と別れて歩くのですが、道はどんどん登ります。いつしか善光寺街道がはるか下方になってしまいました。

　登り切ると、延々とぶどう畑が続いていました。枝が敷地からはみ出していて、ぶどうに手が届くのですが、やっぱりそれをやったらドロボーですよね。
　平出遺跡が間近だったので、復元住居を見物しました。この辺のぶとう畑は、どこでも掘れば必ず遺跡が出て来る、そんな場所の様です。復元住居の中で涼んでいたら、歴史散策な老人クラブの一行が入って来たので、集合写真を撮ってあげました。
　おじいさん＆おばあさんズに別れを告げ、街道に復旧。ほどなく行くと、平出一里塚です。両塚とも残っている事自体が驚きなのですが、ここの一里塚はきちんと手入れされていて、松も枯れる事なくしっかりと残っています。地元に愛されているんですね。
　下草はきちんと草刈りされていて、松もちゃんと剪定され美しい枝振りをしています。こんな一里塚は他では見た事がありません。
　一度やってみたかったんです、江戸時代同様に一里塚の木陰で休憩ってやつを。遺跡で涼んだばかりでしたが、塚に登って木陰でバッチリ休憩をしました。

　大きな工場を抜け、中央線のガードをくぐると、市街地になりました。堀ノ内地区に入ると宿場っぽい雰囲気になって来たのですが、まだ塩尻宿には着いていません。でも、暑くてバテ気味なので、阿礼神社で休憩をしました。
　神社のある所からが塩尻宿になります。宿に入るなり、宿場っぽくなくなる所が何とも。宿場内の街道は、ゆるい上り坂な国道沿いです。しかし、幹線国道と言うわけではないので、車の往来自体ははそんなにひどいものではありません。
　国道をそれる所が塩尻宿の終わり。柿沢地区に入るなり、かなり宿場っぽい雰囲気に戻りました。しかし、それに関心していられたもの最初のうち。登り坂がどんどんときつくなって行きます。しかも、道はずっとまっすぐなので、先の先まで見えてしまっていて、辛いの何のって。

＜昼食＞

「休憩したい」と思った矢先に長野自動車道をまたぎました。見ると、みどり湖ＰＡへ降りる階段があったので、そこで昼食を摂る事に。定食類は焼きサケとかアジフライとかばかりだったので「山の中で魚を食うのも…」と思えて非魚系であるカツ鍋を注文。ＳＡやＰＡの食事にはハズレはないので、安心ですね。

　まっすぐな上り坂は国道が交わる所まで続きました。そこから先は、普通に登ったり平たんになったり、普通に道が曲がっていたりで、精神的にはこっちの方が楽です。
　東山地区に入ると、風景はすっかり高原の道です。それを過ぎると街道は林の中へと入って行きます。
　親子地蔵は「中山道の歩き方」では行き倒れの親子を弔ったものと説明されていましたが、現場の説明板には、毎晩岡谷へ夜這いした女性がいたのにちなんでいる、と書いてありました。なるほど親子ではなく、男女の地蔵と見れば見えます。
　峠の茶屋に当たる峰の茶屋は、普通の民家でした。犬が退屈そうに昼寝している中を通り過ぎます。
　で、道が突然開けたかと思うと、そこが峠でした。

　峠にある展望台に登り、休憩をします。諏訪側は、それはそれは絶景で、遠く富士山を背景に諏訪湖が見れました。返す塩尻側は、木が邪魔で何も見えません。
　そこから先、峠を下ります。地図を見てもわかってしまう位の、急な坂です。逆から登らなくてよかったと思いました。
　前のめりになりながら、足許おぼつかない位の勾配です。でも、そんな中をランニングで駆け上がって行くおじさんがいたのには、びっくりしてしまいました。
　そんな坂の途中に大石があります。

　そんな急坂が終わると、岡谷インターに出ます。インターのためにすっかり地形が変わってしまっているのですが、さらにインターから先に国道20号のバイパスを作ろうとしているらしく、工事中になっていて、地図の地形の面影もありません。
　でも、迷う事はなく、無事に今井地区まで行く事ができました。
　そこから先は道も平たんになり、どことなく古そうな、でも、普通の住宅街の中をひたすら歩く事になります。

　で、塩尻峠を越えた途端に見慣れない看板が目につく様になります。「おお！セブンイレブン発見!!」東京圏に来たのだなと思う瞬間ですよね。

　東堀の天満宮で休憩を取り、住宅街の中をひたすら歩きます。
　ふと時計を見ると、電車の時間まであと１時間と少しになっていました。諏訪神社の春宮と秋宮と、両方行けるかどうか、とても微妙です。
　片参りはよくない様な気がしたので、足のピッチを早くして、秋宮に到着。そこから先、下諏訪宿を経て春宮までは競歩状態で進みました。やっぱりこれ、疲れます。
　春宮から大鳥居を目指し、下諏訪駅へ無事到着し、帰途に就きました。