吉田チコ

なれそめ

　母の同僚の家で子犬が産まれ、かねてから犬を飼いたいと言う話があったので、もらい受ける事となりました。
　親兄弟や甥っ子姪っ子達が次々亡くなって行く中で、唯一長生きした子だったらしいです。

性格

　大変おとなしい、と言うか、多少おくびょうな所がある子でした。小学生の子供達には犬の気持ちまではわかるはずもなく、育て方に問題があったせいではないかと思います。反面、嬉しいと仰向けになってオシッコを噴水してしまう様な、多感な子でもありました。
　年月がたち、家族が忙しくなって来ると、裏庭で捨て置かれる事が多くなってしまい、今にして思うとずいぶん寂しい思いをさせてしまったと思います。猫を飼う様になると、室内飼いの猫に大変やきもちを妬いて、険悪な中になってしまいました。
　外飼いだとどうしてもスキンシップが薄れがちになると言う教訓が残りました。

お別れ

　晩年の頃はちまきは同居していなかったので、わからないのですが、聞いた話によると純粋に老衰だった様子です。
　目が見えなくなり、耳も聞こえなくなりましたが、ボケる様な事はなく、手のかからない老い方をしてくれたと思います。その様な状態で何年か過ぎ、やがて物を飲み込む体力もなくなり、息をする体力もなくなって行ったと言う事でしょう。